浮気調査

不倫と浮気の違いは?法律と慰謝料の境界線

不倫と浮気の違いは?法律と慰謝料の境界線

「不倫と浮気って、結局どう違うのでしょうか」——。
夜中にひとりでスマホを手に取り、この言葉を検索された方は、本当に多くいらっしゃいます。
ご家族にもご友人にも話せないまま、ご自身の中で整理しようとされているのかもしれません。
この記事では、不倫と浮気の法的な違い、ご自身の状況がどちらに該当するかの判定基準、そして冷静に次の一歩を選ぶための考え方の3点を、株式会社MR代表・岡田真弓が相談件数30万件超の経験からお伝えします。
最初にお伝えしたいのは、「問い詰めない、自分で調査しない」という2つのご留意点です。
感情のままに動いてしまうと、かえってその後の選択肢が狭まってしまうことがあるからです。
どうか焦らず、最後までお読みください。

「浮気」「不倫」「不貞行為」は、日常会話ではほとんど同じように使われていますが、実は次の3層構造になっています。


  • 浮気(広義): 法律用語ではありません。食事やデート、キス、手をつなぐ、メッセージのやり取りなど、配偶者以外との親密な関わり全般を指す一般的な言葉です。

  • 不倫(社会的な言葉): 既婚者が配偶者以外の方と関係を持つことを指す社会的な表現です。法律の条文には登場しません。

  • 不貞行為(法律上の言葉): 民法第770条第1項第1号に基づく、配偶者以外の方との性的関係(肉体関係)を指します。

つまり、「浮気」のすべてが法律上の「不貞行為」に該当するわけではありません。キスやデートといった行為だけでは、裁判所で不貞行為として認定されにくいのが一般的です。

💡 岡田真弓のワンポイントアドバイス

当社の30万件を超えるご相談の中で、最も多くいただくご質問のひとつが「キスは不倫になりますか?」というものです。社会的にはご本人にとって十分に辛い出来事ですが、法律の世界では肉体関係の有無が一つの境界線となります。感情と法律は別物として整理していただくと、冷静な次の一歩が見えてきます。どうか、ご自身の痛みを法律の枠だけで測らないでくださいね。

法律上の「不貞行為」の定義と要件

不貞行為は、以下の複数の条文と密接に関係しています。

条文 内容
民法第770条第1項第1号 「配偶者に不貞な行為があったとき」を法定離婚事由として定めています
民法第709条 不法行為による損害賠償の根拠です(慰謝料請求の基本)
民法第710条 精神的苦痛などの財産以外の損害賠償を定めています
民法第719条 共同不法行為者の連帯責任を定めており、配偶者と相手方の双方に請求できる根拠となります
民法第724条 不法行為に基づく損害賠償請求権の時効は「損害および加害者を知った時」から3年と定めています

不貞行為として認められやすい要件は、一般的に次のように整理されます。


  • 配偶者以外の方との性的関係(肉体関係)があること

  • 継続性があること(1回でも不貞ですが、複数回の証拠があるほうが裁判での認定や慰謝料増額において有利に働きます)

  • 客観的な証拠(写真・映像・宿泊記録等)で示せること

特に証拠の継続性は重要で、ラブホテルの出入りであれば2回以上、シティホテルや自宅であれば3回以上の記録があると、「言い逃れができない継続的な関係」として認められやすくなるのが実務上の定石です。

💡 岡田真弓のワンポイントアドバイス

民法第724条が定める「3年時効」は、焦りを感じさせる一方で、実は「じっくり考えるための3年間」と捉えていただくこともできます。証拠さえ適切に残っていれば、すぐに動かなくても選択肢を残せるのです。これが当社で「3年ルール」と呼んでいる考え方です。証拠は撮った後が大切――この言葉の意味が、ここで効いてまいります。
なお、個別の事例で法的に不貞行為と認定されるかどうかは、事案ごとの総合的な判断となります。条文の引用は本記事執筆時点のものであり、詳細な判断は弁護士にご相談ください。

自分の状況はどちら?判定の3つの観点

「自分の夫(妻)の行動は、不倫なのか浮気なのか」と迷われたら、次の3つの観点で整理してみてください。


  • 観点1: 肉体関係の有無または強い示唆
    LINEやメッセージに、肉体関係を示唆する表現(「昨夜は良かった」等)があるかどうか。ホテルや相手の自宅に長時間滞在した形跡があるかどうか。ここが法的な線引きの中心となります。

  • 観点2: 継続性の有無
    1回限りの可能性が高いのか、複数回にわたっているのか。週単位・月単位で繰り返されているのか。継続性が認められるほど、法的には不貞行為として評価されやすい傾向にあります。

  • 観点3: 客観的証拠の可能性
    公道から撮影できるラブホテルへの出入りや深夜滞在の現場など、合法的な手段で客観的に示せる事実があるかを考えます。ご家庭内で得た情報だけでは、裁判所での認定に至らない場合があります。

💡 岡田真弓のワンポイントアドバイス

ここで大切なのは、問い詰めない、自分で調査しないの2原則です。問い詰めてしまうと、相手は警戒して証拠を隠してしまいます。ご自身でスマートフォンを開こうとするのも同じで、後で法的に使える証拠を残しにくくなってしまうのです。まずはこの3観点を紙に書き出して、感情と事実を切り分けていただくことから始めてください。一人で抱え込まず、信頼できる方にお話しいただくことも、大切な選択肢のひとつです。

不貞行為が認められる可能性がある場合、取り得る選択肢は大きく3つあります。どれを選ぶかに正解はなく、ご本人が納得のいく道をお選びいただくことが何より大切です。

① 慰謝料請求

民法第709条・第710条に基づき、精神的苦痛に対する損害賠償を請求できる場合があります。相場は概ね次の範囲とされます(一般的な目安)。

婚姻期間 離婚の有無 一般的な相場レンジ
1年未満〜数年 離婚しない 50万〜100万円
5年以上 離婚しない 100万〜200万円
10年以上 離婚する 200万〜300万円
20年以上・悪質 離婚+子どもあり 300万〜

個別の事案では、婚姻期間・不貞の回数・反省の有無・お子様の有無など複数の要素で金額が変動します。詳細は弁護士にご相談ください。また、民法第719条により、配偶者とお相手の双方に連帯して請求できる場合があります。

② 離婚

民法第770条に基づき、協議離婚(全離婚の約9割)→ 調停離婚 → 審判離婚 → 裁判離婚の順に進むのが一般的です。裁判離婚では同条の5つの法定離婚事由が必要で、不貞行為は第1号に位置づけられています。

③ 関係修復

意外に思われるかもしれませんが、当社のご相談実績では、最終的に関係修復を選ばれる方が約8割にのぼります。初回のご相談では感情的に「離婚したい」とおっしゃる方も、カウンセリングを通じて冷静さを取り戻されると、視野が広がっていかれます。民法第724条の3年時効を「考えるための時間」として活用される方も、少なくありません。

💡 岡田真弓のワンポイントアドバイス

「離婚を望むと思ってご連絡したけれど、お話しているうちに自分は何を望んでいたのか分からなくなりました」――これは、私が日々お聞きするお言葉です。決めるのはあくまでご本人です。私たちカウンセラーの役割は、選択肢を増やし、視野を広げるお手伝いをすることであって、答えを押し付けることではありません。「先生がこう言ったから」とご自身を責めるような選択はしていただきたくないのです。ご自身の心が納得する形を、時間をかけて選んでいただければと思います。

配偶者の不貞に気づかれた方が最も陥りやすいのが、感情のままに動いてしまうことです。以下の3つは、一般的にはお控えいただくのが望ましい行動です。

NG1: 問い詰める

問い詰めてしまうと、相手は警戒し、証拠を隠す/削除する/接触を地下化する方向に動く可能性が高くなります。その結果、後で法的に有効な証拠を集めることが難しくなる場合があります。

NG2: 配偶者のスマートフォンを無断で閲覧する

パスワードロック付きの端末を無断で開く、LINEを勝手に見るといった行為は、不正アクセス禁止法違反やプライバシー侵害に該当する恐れがあります。仮に内容を確認できたとしても、違法に取得した情報は裁判で証拠として採用されにくい傾向にあります。

NG3: GPSやAirTag等を無断で設置する

器物損壊罪やプライバシー侵害に加え、近年ではストーカー規制法違反に問われる可能性があります。無断設置による証拠は、違法収集証拠として排除された判例もあります。

💡 岡田真弓のワンポイントアドバイス

「問い詰めない、自分で調査しない」――この2つをお守りいただくだけで、その後の選択肢が大きく広がります。悩み始めてから精神的に持ちこたえられる期間は、一般的に2ヶ月ほどが一つの目安と感じています。早期発見、早期解決が心の傷を浅くする鍵です。どうかお一人で抱え込まず、信頼できる専門家にご相談くださいね。浮気をされた苦しみは、された方にしか分かりません――だからこそ、共感を持って寄り添えるカウンセラーにお話しいただくことが、最初の一歩になります。

まとめ|冷静に次の一歩を選ぶために

最後に、この記事の要点を整理いたします。


  • 「浮気」は広い言葉、「不倫」は社会的な言葉、「不貞行為」は法律上の言葉です。重なりつつも別物です。

  • 民法第770条第1項第1号が法定離婚事由、第709条・第710条が慰謝料請求の根拠、第719条が配偶者と相手方の連帯責任を定めています。

  • 民法第724条により、損害賠償請求権は3年で時効を迎えます。証拠があれば「考えるための3年間」として活用することもできます。

  • 当社のご相談実績では、約8割の方が関係修復を選ばれています。離婚か修復かのご判断は、感情が落ち着いた後になさるほうが望ましいと実感しております。

  • 「問い詰めない、自分で調査しない」――次の一歩は、信頼できる専門家にご相談ください。

浮気をされた苦しみは、された方にしか分かりません。ご自身を責めず、一人で抱え込まず、どうか冷静に一歩ずつお進みくださいね。
株式会社MRでは、初回電話相談から調査後まで同一のカウンセラーが担当する体制で、ご相談者様に寄り添っております。ご相談は無料で承っておりますので、どうぞお気軽にお問い合わせください。

浮気されたら証拠を集めることが大切です
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当記事の監修者

当記事の監修者:岡田 真弓
氏名
岡田 真弓
経歴

1968年東京都生まれ

2003年総合探偵社・株式会社MRを設立

2008年MR探偵学校を開校し、学長に就任

2016年一般社団法人日本ライフメンター協会を立ち上げ、代表理事に就任

2017年こころテラス株式会社を設立

紹介文

探偵業の現場で培った経験をもとに、「探偵の現場」や「夫を夢中にさせるいい妻の愛されルール」等の書籍を発売。
また、ビジネスリアリティ番組「令和の虎」にも出演し、あらゆるメディアを通じて、調査の実態や夫婦関係の在り方を伝えています。

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